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企業に転職する薬剤師のための基礎知識

意外と多い企業薬剤師の職種と、その主な仕事内容について

薬剤師の就職先は、病院・調剤薬局などの医療機関、製薬会社や卸などの企業、そして治験支援機関、その他、公務員や講師、メディカルライターなどの希少求人に大別できます。

最も割合が多いのが医療機関で、次に多いのは企業への就職です。

では、企業における薬剤師の職種にはどんなものがあるでしょうか?

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製薬会社・医薬品卸の管理薬剤師

薬局には管理薬剤師を置く事が義務付けられており、製薬会社・医薬品卸も同様です。その業務内容は会社によってまちまちで、主には以下となります。

  • 監督官庁への対応、許認可申請の届出(行政対応)
  • 医薬品の使用期限や品質に対する管理(在庫管理)
  • ドラッグインフォメーション(問合せ対応)
  • 教育研修

他の業務との兼務となっている場合もあります。

東京都内ですと、同じ業種での管理薬剤師 経験が無い場合年収300~400万円の求人が多く見られます。

同じ業種での管理薬剤師の経歴があったり、外資系企業で英語などスキル面でプラスαがあれば年収500万~700万円という求人も見つけられました。

実際の管理薬剤師 求人(東京都葛飾区)※2017年9月19日時点

こちらは リクナビ薬剤師で見つけた管理薬剤師の求人です。

未経験OKで、休みは土日祝日。年間休日125日。福利厚生も整っているので、企業希望で長く働きたい薬剤師にはオススメの求人です。

管理薬剤師の業務としては、

  • 営業所医薬品の商品管理サポート …営業所に併設された倉庫での医薬品管理・検品在庫管理
  • 医薬情報管理サポート …医師、看護師、調剤薬局の薬剤師からの問合せ対応、MRサポート(自社医薬品に関する正確な情報提供など)、MRの継続研修での講師業務サポート
  • 事務内勤、取引先の問合せ対応

となっていました。

求められる人物像としては、

  • 新しいことにも積極的に学べる人
  • 柔軟性のある人
  • コミュニケーション力のある人
  • 社会人・企業人としてのマナーがある人(特に電話対応)

とあります。向上心と対人スキルが高い薬剤師にピッタリの仕事ですね。

関連記事:
医薬品卸会社の管理薬剤師の業務については、詳しくは「医薬品卸会社の管理薬剤師の仕事について」の記事をご覧ください。

治験コーディネーター(CRC)

治験を行う施設において、その進行のサポートをするのが治験コーディネーターです。

欧米では必要不可欠な職種として認知されていますが、日本でも近年重要視されてきています。

施設内では患者と直に接する事になり、治験の内容を説明したり、時には不安を和らげるための相談相手になる事もあります。

看護師や臨床検査技師の資格を持つ人がなる場合もありますが、薬剤師の場合は新薬に関する情報提供薬剤部との調整など、薬の専門家としての役割が求められます。

都内ですと年収400万~500万円の求人が多く見られました。ただし、経験によっては600万以上という高年収が望める求人もいくつか見つけられました。

実際の治験コーディネーター(CRC)の薬剤師求人(2017年2月16日時点)

こちらは大阪の求人です。

社会人経験1年以上ある薬剤師であれば、実務経験なしでも応募できるそうなのですが、年収がなんだかスゴい!なんと最高で年収1,000万円以上も可能だとか。(訳あり求人でしょうか!?)

給与モデルには、20代/経験6年で年収640万円 、 30代/経験10年で年収950万円と書かれています。それでもすごい…

※参照:薬キャリ

臨床開発モニター(CRA)

臨床試験がGCP医薬品の臨床試験の実施に関する基準)に従って正しく実施されていることを確認する業務全般を行います。具体的には以下の業務内容です。

  • 医療機関の選定・契約手続き
  • 計画書に従ったモニタリングと進捗管理
  • 文書管理
  • 治験薬の管理

医薬品開発の各工程がスムーズに行われるために、重要な役割を担っていると言えるでしょう。

東京都内では経験などにもよりますが、概ね年収は400万~800万となっています。

実際の臨床開発モニター(CRA)の薬剤師求人(2017年2月16日時点)

こちらは港区の治験企業のCRA(モニタリング)業務の求人です。

キャリア形成のため20代募集となっておりますが、CRA未経験でも応募可能となっています。

土日休みで、残業なし!という好条件ではありますが、英語力はライティング・リーディングともに必須のようです。

※参照:薬キャリ

関連記事:
CRCとCRAなど治験関連の仕事について、詳しくは「治験支援機関に転職する薬剤師のための基礎知識」の記事をご覧ください。

安全性管理部(PV : ファーマコビジランス)

安全性管理部、安全性情報部、安全性保証部、医薬情報部、PV部など、企業により名称は異なりますが、GVPの「安全管理統括部門」に該当する部門です。

※GVP(医薬品製造販売後安全管理基準 Good Vigilance Practice)医薬品や医療機器を製造販売した後に、安全管理情報を収集・検討し、その結果に基づく必要な安全確保措置を立案・実施するために必要な組織や手順を構築することを定めるもの

主に、製薬メーカーで副作用情報などの安全管理情報を収集し、評価検討して対応を行います。

報告された副作用情報から、いかに、これからの安全に役立てるかを考える仕事です。

MRや開発部門と連携して医師や薬剤師に適切に共有し、必要に応じて、国(PMDA)への報告を行うことも安全性管理部の重要な役割です。

実際の安全性管理部の薬剤師求人(東京都文京区)※2018年9月19日時点

企業名はわかりませんが、大手製薬メーカーの安全性管理部の求人情報です。 リクナビ薬剤師で見つけました。

土日祝日が休みで、年間休日は120日。大手企業ということで、やはり福利厚生は充実していますね。年収328万円とやや少な目に感じますが、1日の勤務時間が7時間50分となっているためかと考えられます。

しっかり休んでプライベートを充実させたい人にはピッタリの仕事でしょう。

また、経験者が求められる安全性管理部の仕事ですが、こちらの求人情報は未経験OKとなっていました。

契約社員というところは少し気になりますが、未経験のかたは、この会社でしっかり経験を積んだのち、次回は”経験者”として、さらに給与条件の良い企業に正社員として転職するという、長期のキャリア視点を考えることでカバーできそうです。

学術担当(DI業務)

医薬品情報Drug Information)に関わる業務をDI業務と呼びます。

医薬品の開発過程から服用までのあらゆる局面において存在し、情報を必要とする人に対し加工・提供することが役割となります。

日々提供される膨大な医薬品情報の収集・分類・整理・管理を行い、必要に応じて企業内のみならず外部の医療機関や研究機関などへ提供する事もあります。

前述の管理薬剤師がDI業務を担当する場合もあります。

都内では年収は400万円前後となっているようです。

実際のDI業務の薬剤師求人(東京都豊島区)※2018年9月19日時点

こちらは リクナビ薬剤師の求人です。

年収は380~420万円となっているので都内のDI業務の平均的な年収にあたりますね。

年間休日は124日で、土日祝日はお休み。未経験者もOKです。

こちらの求人も福利厚生が充実しており、中でも時短勤務制度(7歳)というのは、仕事と子育てを両立したいと考えている薬剤師には嬉しい条件といるでしょう。

関連記事:
学術担当(DI業務)の仕事について、詳しくは「製薬メーカーの学術の仕事について」の記事をご覧ください。

メディカル営業(MR・MS)

医薬情報担当者(MR)

MR(Medical Representatives)は、担当エリアの病院や薬局を回って自社の薬の営業活動を行い、その薬の適正な使用に向けて様々な情報を医療従事者に提供する事が主な業務です。

薬学部以外の学部の出身者がMRになる事もありますが、薬剤師の場合はその専門知識を活かしたより高度な情報提供を行う事が求められます。

また、医薬品を実際に使用した臨床現場の情報を自社に持ち帰るという役割も担っています。

医薬品卸販売担当者(MS)

MS(Marketing Specialist)は、病院・診療所・調剤薬局といった医療機関に対して、製薬会社が製造した医薬品の価格交渉を含めた販売活動医薬品の適性使用や安全性などの情報提供を行います。

MRもMSも、ほとんどが新卒もしくはキャリア採用のため、他職種から転職を考えている薬剤師には厳しい状況となっています。
関連記事:
MRとMSの仕事と違いについて、詳しくは「医薬品業界の営業職でも仕事は全然違う!? MSとMRの違い」の記事をご覧ください。

その他の薬剤師向け企業求人

医療機器営業職

その名の通り、医療機器の営業担当です。直接的に薬を扱う仕事ではありませんが、同じ医療業界に属している薬剤師であれば、医師や看護師に対して説得力のある提案が期待できるということで、薬剤師向け転職サイトではよく見かけます。

主な役割としては、病院や診療所等の医療機関に医療機器の基本的な適正使用医療機器に関連する知識や技術を提供し、ヒヤリ・ハット、不具合情報等の医療機器に関する安全性情報を収集することですが、

実際の仕事として、具体的には、国内病院に向けた医療機器の提案・販売、機器導入・設置の立会い、アフターフォロー、新製品の案内、製品買い替えのご提案など、が求められています。

医薬情報担当者のMRに似ていますが、MRは病院での営業をするためにはMR認定資格が必須ですが、医療機器営業職は、MDIC(医療機器情報コミュニケータ)認定資格がありますが、現状必須ではありません。

実際の医療機器営業職の薬剤師求人(東京都港区)※2018年9月19日時点

こちらは リクナビ薬剤師で見つけた医療機器営業職の求人です。

社名は非公開ですが、新橋駅から徒歩3分という好立地にある企業です。未経験OKですが、年収は500万~700万と高額ですね。

職種は薬剤師となっていますが、業務内容には、ばっちり「営業」の文字… 薬剤師としての実務は未経験でもOKだが、営業の経験が無いのはOKなのか?は気になるところですね。

おわりに

あなたがチャレンジしてみたい企業薬剤師の仕事はありましたか?

このように製薬企業だけでも、薬剤師の職種は多岐に渡ります。それぞれの得意分野に応じて選択肢が多く存在する事が、企業薬剤師の特徴と言えます。

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