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中部エリアの調剤薬局でトップシェア!?【たんぽぽ薬局】の評判を調べました
たんぽぽ薬局は、岐阜県に本社を置き、東海エリアを中心に約120店舗の調剤薬局を展開している企業です。
関東地方の薬剤師さんの中には知らないかたもいるかもしれませんが、東海地方、関西地方のかたはよくご存知だと思います。
そんなたんぽぽ薬局にはどのような特徴があり、そこで働いたことのある薬剤師からの評判は実際のところ、どうなのでしょうか。後半では、口コミ投稿からの意見を客観的に検証していきます。
たんぽぽ薬局の4つの特徴
まずは、ホームページより、薬剤師として気になった、たんぽぽ薬局の特徴を4つピックアップして紹介します!
1. 東海エリアを中心に120店舗を超える調剤薬局を展開
※ たんぽぽ薬局 株式会社HPより
- 設立:1995年10月2日
- 売上高:433億円(2016年3月実績)
- 従業員数:1035名(薬剤師646名)(2016年4月時点)
- 店舗数:124店舗(2017年1月時点)
たんぽぽ薬局株式会社の社名には、「野に咲く“たんぽぽ”のように、地域にしっかりと根ざした、人々から愛される存在でありたい」という願いが込められているそうです。
1996年4月、岐阜市に第1号店となる「たんぽぽ薬局 長良八代店」を出店しスタートしました。
現在では東海・北陸・関西・四国エリアに124店舗を展開しており、特に中部圏では、調剤報酬(売上高)でトップシェアを誇っています。
実は、たんぽぽ薬局(株)は、東証1部上場企業である株式会社トーカイの傘下にあるグループ会社です。
※ 株式会社トーカイ HPより
株式会社トーカイは岐阜県に本社を持ち、1955年に創立された会社です。
主に、病院関連のリネンサプライや病院運営の周辺業務受託・介護用品のレンタル・病院などでの給食の提供・病院など建物清掃、管理・環境美化製品のレンタルなど、主にヘルスケア分野を中心とした「清潔と健康を提供する総合サービス業」に取り組む会社です。
その事業展開の中で、長年培った医療業界のノウハウやネットワークを活かし、調剤サービス部門を担うため設立されたのが、たんぽぽ薬局だそうです。
2. 地域社会に求められる「かかりつけ薬局」を目指した取り組み
たんぽぽ薬局は、『薬を通じて、地域医療に貢献すること』を使命に掲げています。
全店舗の約8割が、地域医療の中核を担う総合病院前にあります。様々な診療科を持つ病院の前に構えているため、幅広い処方に触れる経験をつむことができます。
最新の医薬品や医療情報を共有するための薬剤情報提供業務や、業務効率化のためのIT化、最新の調剤機器の導入推進による「安心と安全」への取り組みにも積極的に取り組んでいるようです。
薬薬連携にも取り組んでおり、調剤薬局と病院薬剤部が、患者の副作用や薬の使用状況などの情報について連携を取り合いながら共有し、薬での治療が安全で有効に行われるためのサポートをしています。
また、在宅業務については、全店舗の8割以上で実績があり、在宅患者訪問薬剤管理指導への取り組みを積極的に行っています。医師の回診に同行し、薬学的知識の助言や処方内容の提案などを行っているところもあり、訪問看護ステーションやケアマネジャーなど多職種と連携をとり、地域医療の一員としての活躍も果たしているようです。
それに関連会社が介護用品のレンタル事業を行っているため、在宅介護支援事業の紹介も行うことが可能とのこと。
高齢化社会の中で、調剤業務・在宅医療への参加に取組み、「かかりつけ薬局」を目指した、地域医療と健康サポートのための取り組みを積極的に行っているように感じました。
3. 「子育てサポート企業」認定
たんぽぽ薬局は、2007年に厚生労働省による「子育てサポート企業」の認定を受けました。調剤薬局業界では初めての認定で、以降、5回の更新を続けています。
たんぽぽ薬局の従業員は女性比率が80%を超えているそうです。結婚、出産、育児というライフステージの変化の中で、いかに仕事と家庭を両立し、継続して働いていくことは大きな課題です。
女性が働きやすい職場環境の整備に力を入れており、育児休業が無条件で最大2年まで取得可能な制度や、1日最大2時間半まで勤務時間を短縮できる制度なども整えているようです。
育児休業取得者や復帰者は年々増え、育児休業取得率100%と復帰率96%を実現しています(2015年8月公表時点)。ちなみに、男性の育児休暇取得実績もあるようですよ。
たんぽぽ薬局の主な子育て支援の内容
- 育児休業時間… 子どもが2歳に達するまで
- 育児短時間勤務… 子どもが小学校1年生の年度末まで
15分単位で最大2時間30分まで短縮可能- 子どもの看護休暇… 子どもが小学校3年生の年度末まで利用可能
- 育児や介護等で退職した従業員の再雇用制度(薬剤師)
- 時間外労働の削減への取組… 本社では毎週水曜日「ノー残業デー」の実施
- 休業制度や法的経済支援をまとめたハンドブックを配布
- 病児・病後児保育の保育料を一部補助
- 相談窓口設置
4. 充実した研修制度
本社以外に、研修センターを名古屋に設けており、社員の教育・研修には力を入れているのが特徴です。
- 新入社員の場合:
入社時の研修が充実しており、本社研修・店舗研修を合計2か月実施します。店舗配属後約10か月は、先輩薬剤師によるOJTマンツーマントレーニングを行い、新人薬剤師の育成に力を入れています。 - 中途採用の場合:
調剤経験が無くても、薬学知識や調剤技術に合わせて4日間の本社研修やOJTが用意されているため安心です。
また、50%を超える薬剤師が認定薬剤師資格を取得しています。資格取得支援制度を設けており、認定薬剤師資格100%取得を目指しています。
たんぽぽ薬局の主な教育研修
- 新入社員:
∟本社研修
∟店舗研修
∟マンツーマントレーニング(約10か月間)
∟フォローアップ研修
∟1年総まとめ研修 - 2年目以降:
∟ステップアップ研修(2年目)
∟レベルアップ研修(3年目)
∟リサーチ&トライアル研修(4~5年目)
∟薬局長研修 など - 専門別研修ほか:
∟DL-ラーニング(インターネット研修)
∟病態別服薬指導研修
∟管理薬剤師研修
∟薬歴服薬指導研修
∟全体研修・社内学術大会
∟学会参加・発表 など
実際にたんぽぽ薬局で働いたことのある薬剤師の口コミを検証!
仕事内容・環境、教育・キャリア、労働時間・休暇、給与・待遇、女性の働きやすさについて、口コミサイトからわかるたんぽぽ薬局の実態をまとめてみました。今回の検証にあたってチェックした口コミサイトはこちらです。
※2016年時点の情報です
薬剤師の仕事内容・環境について
比較的大規模な病院の門前の立地が多いため、幅広い処方に携わることができそうです。
また、”一人あたりの処方箋枚数は、30枚以内”にあるように余裕のある人材配置に取り組んでいるようです。
転勤に関しては、新卒採用の場合、面接時に希望エリアの確認があり、転居を伴う異動は、本人の承諾を経てからとなるため無謀な対応は無いようです。とはいえ、やはり転勤可能な人材の方が給与設定は高いので、自分に合った働き方を見つけましょう。
中途採用は、原則、自宅から通勤可能な店舗での勤務を募集しており、地元で長く働き続けてくれる人材が求められているようです。
教育・キャリア
薬剤師の研修制度は、充実しており、新人教育、人材育成に力を入れています。
「入社時の研修がしっかりしているため、たんぽぽ薬局を選んだ」という人もいるようです。
新人教育だけでなく、キャリアにあわせてスキルアップするための研修も充実しています。
入社して間もない頃は、OJTでマンツーマンでフォローしてもらえますが、やはり教育を担当してくれる上司の対応による差はあるようです。
労働時間・休暇について
休みが取りやすい、残業はあまりないという口コミの方が多かったです。
しかし、店舗拡大や吸収合併などでの店舗数増大により、人員不足が生じている店舗は、忙しく残業が発生したり休みにくい環境の店舗もあるようです。
処方箋枚数の多い店舗でも、薬歴の処理などに時間がかかり苦労している人もいるようです。
給与・待遇について
いろいろな手当はありますが、基本給が低く設定されているという口コミがあり、昇給が少ないことや退職金が少ないことを不満に思っている人もいるようです。
自宅通勤を望むか・転勤も構わないのか、働き方を選ぶことができますが、それにより、給与体系が異なります。中途採用は、原則、自宅通勤可能な地域での勤務となり、年齢や経験などを考慮した上で給与は決定されます。
参考までに、たんぽぽ薬局の6年制新卒の初任給がわかる、たんぽぽ薬局の募集要項を以下に載せておきます。
- 勤務地: 岐阜、愛知、三重、静岡、石川、富山、福井、滋賀、京都、大阪、和歌山、兵庫、奈良、香川、愛媛
- 勤務時間: 9:00~18:00(店舗により異なる) 実働40時間/週
- 休日・休暇: 完全週休2日制・年間休日127日(2015年度実績)
※コースは定員制で、2年毎に見直しができる。
女性の働きやすさについて
子育てサポート企業に認定されているため、女性は働きやすい環境が整備されています。
妊娠、出産を経ても働き続ける人が多く、女性の割合も多いため、店長職などの管理職についている人も少なくありません。
逆に、男性の方が、自分たちも優遇して欲しいと羨ましく思っている人もいるようです。
実際に出ているたんぽぽ薬局の求人情報(2017年1月時点)
1.総合病院の門前薬局(福井県小浜市/土日休み)
杉田玄白記念公立小浜病院の近くにある薬局です。
総合病院が近いため、幅広い処方に携わることができそうですね。
処方箋枚数が1日155枚ほどで、忙しいかもしれませんが、薬剤師は常勤5名、事務も4名いるため、協力しながら業務を行うため、一人薬剤師のような不安な環境ではないと思います。
土日祝休みで、就業時間も18時30分までのため、プライベートな時間も確保しやすい勤務体系が取れるのではないでしょうか。
※ 参照: マイナビ薬剤師
2. 総合病院の門前薬局(愛知県名古屋市/無菌調剤設備あり)
たんぽぽ薬局 中川店は、近くに総合病院とクリニック、透析専門クリニックの医療機関の処方箋を主に応需する店舗です。1ヶ月に1回、病院との薬薬連携にも力を入れているようです。
施設、個人共に在宅業務にも力を入れており無菌調剤設備も備えています。
業務が多岐に渡り処方箋枚数も1日190枚と忙しい店舗ですが、薬剤師数も多く、たんぽぽ薬局をリードする店舗ですので、学びの多い店舗と言えるでしょう。
※参照:薬キャリAGENT
たんぽぽ薬局の特徴と評判のまとめ
- 東海エリアを中心に120店舗を超える調剤薬局を展開
- 約8割の店舗が、地域の大規模総合病院前に立地
- 薬薬連携や医師の回診に同行、在宅業務にも熱心
- 充実した研修制度
- 女性が働きやすい「子育てサポート企業」認定
今はまだ全国展開しているわけではありませんが、地域の病院や訪問介護ステーションとの連携をとり、在宅医療にも力を入れているため、地域医療を支える「かかりつけ薬局」として、未来の理想の形に取り組んでいる熱心な企業といえます。
調剤薬局で働く女性薬剤師は多いですが、女性の働きやすい環境を整備している点も大きな特徴のひとつですよね。
転職を考えている薬剤師さんで、東海・関西エリアの地元で長く働き続けたい!と思っている薬剤師さんにぴったりの薬局だと思いました。
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