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実はコツがあった!薬剤師の異動・退職時の引き継ぎが上手くいく資料の作り方

新しい仕事を始める際や退職する際、これまで自分の持っていた仕事の引き継ぎをしてきたと思います。

 

ところで薬剤師の中に、こんな経験のあるかたはいないでしょうか。

  • 退職する事になった先輩から医薬品管理の仕事を引き継いだが、仕事の手順がなぜその順番なのかわからない
  • 逆に、後輩に自分が行っていた薬の発注業務を引き継いだが、その後輩はなぜかミスを連発している。

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…困りますよねぇ。

さて、どうしてこうなってしまうのでしょうか。

 

引き継ぎには書面に記した「引き継ぎ資料」が必須!

先輩からもらった仕事が難しいから?
それとも、後輩は仕事ができないから??

いいえ、どれも違います!
それは、引き継ぎが上手くいっていないからです。

引き継ぎには、実はコツがあります。

 

口頭だけで引き継いでも、話した内容が100%相手に伝わるとは限りません。

必ず仕事内容は引き継ぎ資料に書面として落とし込んでおきましょう。

 

今回は、薬剤師が異動や退職をする際に作る引き継ぎ資料について、作成のポイント具体例をお伝えしていきます。また、オススメのテンプレートもご紹介しますよ。

 

事前準備が大事! 引き継ぎ資料作成までの3ステップ

ではまず、引き継ぎ資料を作成するために必要な3つの過程を確認しておきましょう。

 

  • ステップ1: 引き継ぎに向けてスケジュールを立てる
  • ステップ2: 引き継ぐ仕事の内容を漏れなく確認しておく
  • ステップ3: 引き継ぎ資料の作成

 

ステップ1: 引き継ぎに向けてスケジュールを立てる

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まずは、具体的な期限を決めてスケジュールを組んでおきましょう。

  • 引き継ぎ資料はいつまでに作成するのか
  • いつまでに引き継ぎを終えるのか
  • 仕事の関係者にはいつ連絡するのか

ここで十分な余裕を持ってスケジュールを立てておかないと、引き継ぎ時にバタバタして十分に引き継ぐことができません。

自分が受け持っている患者さんがいる場合は、患者さんにも、あらかじめ異動・退職する事を伝え、引き継ぎの心配をかけないようにしたいものです。患者さんによっては数ヶ月に1回程度しか来局しない事もありますので、タイミングを逃さないようにしましょう。

 

ステップ2: 引き継ぐ仕事の内容を漏れなく確認しておく

次に、自分の仕事内容を振り返ります。

いきなり引き継ぎ資料を作るのではなく、まず仕事のポイントを自分の中でおさらいすることで考えがすっきりして、後の資料が作りやすくなります。

この時、マインドマップの作成が効果的です。

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関連する項目を視覚的にどんどん書き出していく手法です。仕事内容そのものだけでなく、関連部署や関係者等も書き出すことで、引き継ぎの漏れを防ぐことが出来ます。

簡単な仕事であっても、意外と細かいルールがあったり、イレギュラーな対応が必要な場合もありますので、マインドマップを利用して、しっかり洗い出しましょう。

例えば、施設の薬を調剤している薬局においては、その施設の独自のルールや注意点があったりしますよね。このように関連項目も含めて仕事内容をおさらいしていきます。

 

ステップ3: 引き継ぎ資料の作成

引き継ぐべき内容をマインドマップで洗い出したら、次はいよいよ引き継ぎ資料の作成となります。

 

引き継ぎ資料作成の際のポイントは3つ!

引き継ぎ資料作成にあたって、押さえておきたい3つのポイントがあります。

 

  1. 仕事の全体像や意味を説明する
  2. やる事がチェックリスト、フローチャートになっている
  3. 具体的事例や失敗例も書いておく

 

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1. 仕事の全体像や意味を説明する

どうしても最初に仕事のやり方を説明したくなってしまいますが、それは間違いです。

必ず最初に仕事の全体像や意味を理解できるような内容を記載しましょう。

この仕事が全体としてどんな仕事であり、他の仕事にどのような影響を与えているのか。全体を意識して取り組まないと、その仕事はただの「作業」となってしまいます。

「作業」を行うだけでは仕事の本質を理解することができません。そのためイレギュラーが起こったとしても、上手く対応する事ができないのです。

逆に仕事の本質さえ押さえておけば、過程はある程度自由にしても十分な結果にたどり着くことができます。

例えば…

発注業務では「薬を欠品させない」とだけ説明するのでなく、

  • 欠品したら患者さんに迷惑がかかる
  • 適正在庫を維持する事で店舗経営が成り立つ
  • 急配をたくさん行うと、卸さんとの信頼関係も壊す可能性がある

など、引き継ぐ業務の本質を詳しく説明し、その仕事の重要性と全体像を正しく理解してもらう事が重要ですね。

 

2. やる事がチェックリスト、フローチャートになっている

作業の手順がいい加減では、ミスを起こします。

仕事の作業部分はすべて漏れなく書き出し、やり忘れのないように、チェックリストやフローチャート形式で作成しておくとわかりやすいでしょう。

例えば…

チェックリストの参考例:

  • 発注点確認。発注点を切っていたら発注。
  • 発注点の定期点検(3ヶ月に1回)
  • 30日分以上使用する患者さんの来局予定を確認。

このようにチェックリストにしておくと、モレれなく仕事を行う事ができるので便利ですよ。

 

3. 具体的事例や失敗例も書いておく

フローチャート通りに仕事を行っても、失敗しやすい箇所などあるものです。
その失敗例を共有しておくことで、後任者にも同じ失敗をさせる事なく引き継ぐことができます。

例えば…
  • 〇〇薬は、△△病院でしか処方されないため、在庫は使用患者を確認すれば欠品しない。
  • 薬は発注単位が500錠のため発注すると残る。必要時には近隣店舗から購入する事。
  • □□薬は冷所管理のため返品できない。加えて、使用期限が短いので必ず使用期限の近い物から払い出す事。使用期限が切れる事頻発!

など、具体的に事例を記入しておく事で、同じミスは起こらなくなります。

 

これは便利! 引き継ぎ資料のテンプレート

そうは言っても、引き継ぎはあまりやった事ないし、自信がないという方は引き継ぎに関する資料のテンプレートを利用してみましょう。

これらのサイトでは、引き継ぎ書の他、ビジネスで使える様々なテンプレートが公開されています。

こういったサービスを使用してみるのも、スムーズに引き継ぎ資料を作成するための工夫ですね。

 

おわりに

引き継ぎ相手との良好なコミュニケーションを

引き継ぎ資料に関してお話ししてきましたが、資料は引き継ぎをするためのツールでしかありません。

引き継ぎ資料を作成しても、引き継ぎ後に後任者が迷うことや悩むこともあるでしょう。

後任者が自分で考えて仕事ができるようになって、初めて引き継ぎが完了したと言えます。

『引き継いだら、それで終わり!』ではなく、その後も後任者が軌道にのるまではフォローを忘れないようにしましょう。

上手に引き継ぎをする事で、トラブルもなく、関係部署にも迷惑をかけません。また、後任者もその引き継ぎ書を見て、あなたの仕事に対する姿勢を判断する事でしょう。

引き継ぎ業務は後任のためだけではなく自分のためと思い、ぜひスマートな引き継ぎをしたいものですね。

“立つ鳥後を濁さず”
職場に迷惑をかけないように、しっかり引き継ぎはしたいものだな。
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