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災害時だけじゃない- 薬剤師が参加できるボランティア活動
薬剤師のボランティアといって誰もが真っ先に思い浮かぶべるのは、近年はやはり災害ボランティアでしょうか。
2015年9月の関東・東北豪雨による鬼怒川洪水において、茨城県薬剤師会が薬剤師ボランティアを募集していましたね。参加者した薬剤師によると「通常勤務と異なる厳しい環境の中で、医療における調剤の重要性を改めて考える機会になった」とのことでした。しかし頻度という側面では、災害ボランティアは、それほど身近なボランティアではありません。
(ボランティアを必要とする災害が頻繁に起こっては困りますからね…)
今回は、薬剤師としてボランティアで社会貢献したい方のために、薬剤師のボランティアについて紹介したいと思います。
そもそも、ボランティアって?
本来の『ボランティア』とはどんな活動を指すのでしょうか。
調べると色々な意味が出てきますが、まとめると「自主的に無償でより良い社会を作るために活動する」と解釈できます。
こう考えるとボランティア活動には、災害時だけでなく平常時に行われている幅広い活動が含まれてきますね。
しかし、各地域の薬剤師会や病院薬剤師会で薬剤師のボランティア活動を検索してみると、実際には災害ボランティアが多くを占めています。
では、ここで少し、災害時の薬剤師のボランティア活動について詳しくみていきましょう。
災害時のボランティア活動における薬剤師の役割
災害時、被災地での薬剤師の活動
- 調剤・医薬品管理
- 感染対策などの衛生活動
- 被災した薬局の復旧支援
災害ボランティアの活動内容ですが、まずは平常時に行っている調剤や医薬品管理などの業務を災害時に行うことが想像しやすいと思います。
その他の活動として、薬剤師の職能を生かした感染対策などの衛生活動が挙げられます。
衛生とは集団の健康を守ることですが、大学の授業ではあんまりピンと来ない方も多かったのではないでしょうか。
災害時は、被災者の健康を保つために、医療や保健だけでなく衛生においても薬剤師は重要な役割を担います。
加えて、被災した薬局の復旧支援なども行います。
薬剤師Rさんの災害ボランティアの体験談
薬剤師の災害時の活動について、文章で書くことは簡単ですが、実際には過酷な状況下で行われます。
災害ボランティアとして活動した薬剤師Rさんは、厳しい現実を突きつけられたと言います。
また、災害時の混乱している状況では、平常時より薬の専門家として多くの役割を担いましたね。
薬剤師の職能を活かす! 平常時の薬剤師のボランティア活動
平常時の薬剤師のボランティアとしては、やはり薬剤師会による覚せい剤や危険ドラッグに対する啓発活動が挙げられます。
他にも、子供たちの健全な成長を支援する課外活動を企画・運営したり、薬剤師の臨床対応力を高める活動のお手伝いをするという方々もいます。
ここでちょっと趣向を変え、薬剤師として平常時のボランティア活動でどんなことができるか、考えてみましょう。
薬剤師ができる平常時のボランティア- 啓発活動編 –
薬物依存への理解
最近では、危険ドラッグによる交通事故や、小学生が大麻を吸引していたことが報道されていますよね。現代の子供たちは、大人たちの想像以上に薬物依存の危険にさらされています。薬物依存に対する啓発活動は、薬剤師の使命といえるべき活動でしょう。
医療への理解
医療は人が生きていくための根幹ですが、学校教育で割かれる時間はわずかです。ここに、薬剤師の出番があるはず。『くすり』から見た医療の話は、貴重な講義になるに違いありません。
理科教育に対する貢献
教科書から学ぶ知識が単純な知識に留まっていては面白さも半減してしまいます。学んだ知識が「実社会でどのように活かされているのか」を知ることが学生のモチベーションにつながることは、医学部の早期体験実習などからも明らかです。
そして、この伝達は、実際に携わる人間が伝えることが必須ですね。『くすり』は現代の科学技術の結晶。薬剤師として薬を1つ例にとって講義するだけでも、学生を引き付ける話が十分にできることでしょう。
それでは、薬剤師会以外の気になるボランティア団体についても少しみてみましょう。
日頃から参加準備できる 薬剤師会以外のボランティア団体 5つ
1. 国境なき医師団(MSF)
知らない人は少ないと思います。
非常に厳しい環境下にある活動地で、医薬品や医療資材の発注・供給・棚卸業務、薬局の管理、薬局スタッフの指導などを任されます。
応募条件としては、MSFの求める資質と能力の他、2年以上の勤務経験が必須です。
2. 青年海外協力隊(独立行政法人国際協力機構: JICA)
こちらも有名な団体ですね。
青年海外協力隊でも実務経験が3年以上ある薬剤師を募集していることがあります。
情報は随時更新されていますので、見逃さないようにしましょう。
※参照: 要請情報概要|青年海外協力隊
3. 日本災害医療薬剤師会
災害ボランティアに興味があっても、準備なく被災地に赴いてできることは限られます。しかし日頃から災害医療についての研鑽が必要です。
日本災害医療薬剤師会では、災害医療における薬剤師の活動を研究・教育する団体です。このような団体に入って日頃から学び、災害ボランティアとして準備しておくことをお勧めします。
また、ボランティア情報も手に入りやすくなりますね。
※参照: 日本災害医療薬剤師会
4. 薬剤師メディカルラリー
もともとメディカルラリーとは医療者が仮想の臨床空間での対応を競い・評価する教育プログラムです。
薬剤師メディカルラリーは、その薬剤師版ということになります。薬剤師の現場対応力を養うことは、災害ボランティアとしても大切なことですね。
参加に特に条件はなく、メンバーには薬剤師だけでなく看護師も参加しています。
※参照: ボランティア募集|薬剤師メディカルラリー
5. こどもとな
薬剤師であることにこだわらなければ、ボランティアとしてのより広い活動の場が見えてきます。
『こどもとな』は、子供と大人が同じ場を共有し、ともに成長する環境を創造しています。
主催者は薬剤師で、イベントには理科実験も取り入れて薬剤師ならではの発想が光ります。
理念に共感し積極的に活動してくれる仲間も随時募集中のようです。
※参照: こどもとな【Kodomotona】
ここまで、薬剤師が参加できる様々なボランティア活動について紹介してきました。
ボランティア活動への参加について、会社に禁止されない?
そもそもボランティアは【無償】です。つまり収入のある副業とは異なります。
無償であれば、雇用されている側にとって、本来は自由に行動できることを意味します。
収入が発生しない勤務時間外の活動について会社からとやかく言われることはありませんからね。
しかし、ボランティア活動に参加するにあたり、本業に支障がでるのでは?ということから会社に禁止されないか心配している方もいると思います。
職場によっては『ボランティア休暇制度』を設けているところもあるんです。
薬剤師の転職サイトの求人情報から見ると全体の1%にも満たない希少な制度ですが、ボランティアに挑戦してみたい方には嬉しい条件なのではないでしょうか。
必見!ボランティア休暇あり、しかも高収入の薬剤師 求人を紹介
それでは最後に、『薬キャリAGENT』の貴重なボランティ休暇あり求人の中から、2件の高収入が見込める都内のお勧め求人をご紹介します(2016年2月時点の情報です)。
1. 駅チカ!しかも休暇制度も充実の女性に優しい職場でOTC販売(東京都 武蔵野市)
※参照:薬キャリAGENT
こちらの求人は、給与モデルが30代前半で年収600万円以上、30代半ばで720万円以上でありながら、始業が10時で週休2日となっています。
また、ボランティア休暇制度があることからもわかるように休暇制度も充実しており女性に優しい職場環境と言えますね。駅から近いのも嬉しいですね。
2. 大手ドラッグストア子会社 18時終業・残業なし 総合病院の門前薬局(東京都 府中市)
※参照:薬キャリAGENT
こちらの求人の特長は、1件目の求人と同じ給与モデルでありながら18時終業で残業なしという点です。
駅からも徒歩4分ですし、調剤メインの薬局でOTCの経験が少ない方でも応募しやすいですね。
おわりに
ボランティアは、日常生活が困難な状況に追い込まれている方々の手助けや、既存の経済構造では解決できない課題に取り組むことができます。
その活動によって社会貢献することがボランティアの一義ですが、活動を通じて
- 自分の職能や存在価値を再認識する
- 新たな出会い
- 人生観を変える経験
自分自身に与えられる、こういった副産物もあるのではないでしょうか。
どれも、日常業務では得ることが難しいことだと思います。
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