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生活・医療・介護の結び目となり、地域にお薬ではなく健康をお届けする薬局を目指す -健やか薬局 高野尾店

健やか薬局 高野尾店 浅香宏子さんのプレゼンテーション

今回は、2017年「第1回みんなで選ぶ 薬局アワード」で、特別審査員賞を受賞した、三重県の健やか薬局 高野尾店 浅香宏子さんのプレゼンテーションをご紹介します。

※薬局アワード受賞当時の内容です。お取り組みの最新情報については各薬局へご確認ください

テーマは「お届けしたいのは、おくすりではなく健康です」

浅香:

みなさん、こんにちは。三重県津市から来ました健やか薬局高野尾店で薬剤師をしております、浅香と申します。今日はこの場に立たせていただいて大変うれしく思っております。今日はよろしくお願いいたします。

それでは、健やか薬局 高野尾店の取り組みについて発表させていただきます。

浅香:

まず私たちの薬局をご紹介いたします。私たちはこんな場所で営業しています。

三重県 津市 高野尾町という花や木の生産が盛んな町です。

薬局から車で10分圏内の地域には3500世帯の方がお住まいで、そのうち60パーセントがご高齢の方その半分が高齢者だけの世帯という典型的な田舎の町です。

浅香:

私たちの薬局が掲げているのは『お届けしたいのは、おくすりではなく健康です』というテーマです。このテーマは店舗でもお客さまにも分かりやすく大きく掲げています。

さて、『お届けしたいのは、おくすりではなく健康です』というテーマですが、薬局に来られる方が欲しいものは何なのかと考えたとき、それはお薬ではないと考えています。

一見、お薬をもらいに行く場所ではありますが、みなさんが本当に欲しいものは薬ではなく健康そのものではないでしょうか。

健康であるときから病気にならないようアドバイスをくれる医療職の人がいる、そんな場所をつくりたいと考えるようになりました。

そこで、管理栄養士や栄養士のスタッフが常駐している薬局をつくりました。

浅香:

現代社会の疾病で多くを占めるのが生活習慣病で、その原因は食事にあることが多いです。

管理栄養士はどのような食事を取ると健康が保てるかを医学的にアドバイスできる栄養のプロなので、薬局で活躍いただいております。

薬局内に体組成や骨密度の測定器を設置し、地域の方に定期的に数値を測りに来ていただいております。

そして管理栄養士から日常の食生活などの助言をさせていただいております。ご夫婦で毎月話を聞きに来られる方も増えてきて大変うれしく思っています。

浅香:

しかし、いかに数値を見ながら食事改善のアドバイスをしても、食事の内容がなかなか変わらないことが多いことが分かりました。なぜ変わらないのかいろいろ聞いていくと、そこには大きな原因がありました。

それは、調理するお母さんの立場になって考えるとすぐに分かると思いますけれども、高齢者だけの夫婦、働くお母さん、小さなお子さんがいるお母さん、いちいちバランスを考えて、品数を多く料理することなんて面倒でとてもやってられないですし、高齢者世帯ですと材料が大量に余ってしまって、腐らせて捨ててしまわざるを得ないという問題もありました。

そこで栄養相談の後、必要があれば食事の宅配もできるようにしました

と言っても、よくあるお弁当をお届けする配食サービスということではなく、毎週届く献立から好きな惣菜を選ぶ、おいしそうなおかずを選ぶ、そんなサービスです。

栄養士のスタッフが、写真のように個々に包装された冷凍されたものをご自宅までお届けしております。

浅香:

自宅に週1回、薬局のスタッフとして栄養士さんが来てくれる… それを皆さん、どう思いますか。

自宅でいろんな相談ができることで、普段の献立のことや調理のコツなどを聞きやすくなりますし、薬局ではなかなか言えなかった本当は聞きたかったお薬のお悩みなんかも相談しやすくなるのではないでしょうか。

宅食サービスは、この1月から始めたサービスで、まだまだ利用者の方は少ないですが、私たち薬局にとって実は大きな別の価値があります。

それは今までのように薬局でお話しするのとは違い、地域の皆さんのご自宅まで伺うことで、いつもの生活背景や普段の食事の内容、家の中の様子などもリアルに確認させていただくことができる点です。

ご自宅に伺うことで、例えば高齢者の方であれば、お薬がきちんと飲めるようになってないなとか、外出してなくて運動不足な感じだなとか、足が悪いのに段差が多い家で危険だなとか、いろいろ気付くことができます。

栄養士のスタッフは食事のことはもちろんですが、気が付いたことは、薬のことに関しては私たち薬剤師に教えてくれますし、介護に関係することは地域の介護担当の方などに情報を早めにお伝えすることができていくのではないかと思っております。

浅香:

このようにして、私たちはせっかく地域に薬局を構えていますので、お薬をお渡しするだけではなく、健康な生活を実現するために、それを阻む地域ならではの課題を解決できるサービスをこれからも提供していきたいと思っております。

例えば買い物難民であれば、先ほどのサービスでついでにお米や電球も買っていってあげることが可能だと思っていますし、独り暮らしの高齢者のお宅には、毎週お伺いすることで見守り支援にもなると思います。

 

それともう一つ、今大きな課題だなと思っているのは、車が運転できなくなった方の交通手段を確保することです。

高齢者が無理して運転して事故をしたり、タクシーで何千円も使って病院や薬局に行く人の多いこと。

私たちは地域の中で運転できるボランティアの人を募って、乗らなくなった車をシェアして運転代行してもらうようなサービスも検討しています。

薬局という場所がそんな生活と医療を、文字通りつなぐ拠点を担っていくといいと思っています。

まとめますと、

  • 私たちの取り組みとして気軽に健康チェックをできるようにしています。
  • 管理栄養士が食事のアドバイスをしています。
  • 必要があれば栄養バランスを整えるお惣菜をお届けしています。
  • ご自宅の生活背景を確認して、必要な方へ情報提供をしています。

そして生活と医療、介護の結び目となるような存在になりたいと思っております。

 

最後になりますが、私たちはお薬ではなく地域に健康をお届けできる薬局になりたいと思ってます。

浅香:

まだまだ取り組みはこれからですが、力を合わせて頑張っていくつもりですので、ご意見など頂けますと幸いです。

それでは以上で発表を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答

司会:

浅香さん、ありがとうございました。そうしましたら審査員のかたがたにコメント頂きたいと思います。まず初めに、良雪様、どうぞお願いいたします。

いおうじ応急クリニック 院長 良雪 雅 氏

良雪:

いおうじ応急クリニックの良雪と申します。素晴らしい発表をありがとうございました。

伺ってて、これすごいなーと思って聞いてたんですけど、僕らもやっぱり患者さんの栄養指導やったりですとかそういったことはやるんですけど、結局それだと変わんないんです、おっしゃるとおり。

で、どういうふうにそういうのを変えていったらいいのかなというふうに考えると、本当に生活の中に飛び込んで、具体的に一つ一つ指導していく必要がある。で、こっちからそういうものを届けたりとかしないといけない。そこを薬局でされているってのはすごい、これいい取り組みだなと思いました。

あとやっぱいいのはこれ、『お届けしたいのはおくすりではなく健康です』ってこの標語ですね。結構尖った標語だと思ったんですけど、薬局に来た人たちから見たら。すごくイメージしてるものが分かりやすくて、何を大事にしてるとこなのかってことがよく分かりました

1つだけちょっと質問させてください。車で患者さんたちを連れて行くサービスですとか、食事の宅配サービス。すごくいいなとは思ってるんですけれども、ただ、なかなかそういうことからあんまりできないってのは、やっぱり経営的な面からいくと採算的な問題があると思うんですよね

管理栄養士さんを薬局で1人雇ってそこまでサービスをするっていうのは、採算的にもどういうふうにされてるのかなっていうのが一番気になって、むしろそこが真似できるのであれば是非うちが真似させてもらいたいなって思ったぐらいのものなんですけれども、それを教えていただきたいです。

浅香:

詳しいことに関してはまだ検討中ですので、分かりかねるところもあるんですけれども、運転代行のほうは、現役職をリタイアされて、でもある程度お小遣いも欲しいなっていう方をボランティアとして募って、その方に運転代行をしていただくようにお話しができればと考えております。

シェアする車っていう事に関しては、実際病院行かれる患者さまが乗れなくなって運転できなくなってしまった車をボランティアの方が運転するっていう形でできれば、っていうことを今の段階では考えているっていうところです。

良雪:

管理栄養士さんによる栄養指導ですとか、あるいは宅食サービスってのはどういう形でペイしているのかなって、やっぱりすごい気になったんですけども。それはなんか点数とかで取れるんですか。

浅香:

今の段階では本当に、サービスとしております。

良雪:

その部分に関しては赤字になるかもしれないってことですね。分かりました。 ありがとうございます。

司会:

ありがとうございます。続きまして岡崎様、お願いいたします。

一般社団法人スマートヘルスケア協会 代表理事、東京大学大学院薬学系研究科 医薬政策学講座 特任研究員 岡崎 光洋 氏

岡崎:

岡崎です。聞きたいことは聞かれてしまいましたので(笑)とても素晴らしい質問だったかと。

逆に、ちょっと一つ、先ほどの配食ではなくて惣菜のお届けっていう、先生のお話されてたどちらも、車の件も、確かに似たようなものを見たこともあったり聞いたこともあったりはしたような気がするんですが、何よりそれをちゃんと自分たちのビジョンに合わせたものに仕上げていくというその発想力と行動力はすごいなと本当あらためて思いました。

惣菜の件なんですけども、あれっていうのはお届けしてるのはソーシャルワーカーと栄養士、両方免許を持たれているんですか。たまたま、ご紹介にあったのが栄養士さんとソーシャルワーカーと両方書いてあったので。

浅香:

栄養士です。ソーシャルワーカーも今年入社しました。

この取り組みが実は去年から始まったものでして、うちの薬局も開局して11カ月、来月でちょうど1年迎えるところになるんですけれども、うちの会社といたしましては約15店舗ほど展開しておるんですけれども、こういう取り組みを始めたのは当薬局が初めてでして、ちょっと慣れない段階から始めさせていただいたのと、これから地域の皆さまの所に根差していければと考えてる段階になりますので。

岡崎:

別々の方なんですね。

地域医療のネットワークづくりのコーディネーターをしていて、あっちこっちでそういうの見てくるんですけど、やっぱりソーシャルワーカーだったり、もちろん看護師さんも一部いるとは思うんですけど、住まわれてくその人たちの思いっていうのを大事にして、それを治療であったり生活に生かしていくって、私たちは大和言葉で”ツナギヒト“と呼んでいるんですけど、そういうかたがたがやっぱいると、今みたいなようなことができてくるんだというふうに、そういう新しい切り口なのかなと思って聞かせていただきました。

是非これからも育ててきてください。応援しております。

浅香:

ありがとうございます。

患者さまの心や体に満たされない部分を埋めて、その日1日だったり、1ヶ月後、1年後、その先も意欲的に暮らしていただけるようにお手伝いができればと考えておりますので、また今後ともよろしくお願いいたします。

(おわり)

みんなで選ぶ 薬局アワードとは? 】
全国から、創意工夫している薬局の取り組みを募集し、独自の審査基準に基づいた厳正な審査を行い、最終的に代表薬局を選出。一般の方を対象とした「みんなで選ぶ 薬局アワード(決勝大会)」にて発表します。審査員と会場にお越しの一般の方の投票により、最優秀賞の薬局を決定するイベントです。 ※主催:一般社団法人 薬局支援協会
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