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保険調剤の流れ シリーズ6 ‐処方せんに検査値印字がされている!?‐

あなたの薬局で患者さんの検査値が記載されている処方せんを見たことがありますか?

ここでは、少しずつ始まっている処方せんへの検査値印字の取り組みについて紹介します。

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処方せんに検査値が印字がされるようになった理由

調剤薬局は、病院内薬局ではありませんのでカルテは存在しません。

そのため、情報源となるのは1枚の処方せんとお薬手帳です。限られた情報の中での服薬指導の難しさを感じている薬剤師さんも多いのではないかと思います。

そこで始まったのが、この処方せんへの検査値印字の取り組みです。

この取り組みは、薬物療法の安全性、有効性の向上に寄与することを目的としてとして行われるようになりました。

それにより、薬局薬剤師は検査値に基づき患者さんの状態を把握した上で、処方を監査することが出来るようになりました。

例えば、肝機能、腎機能に応じた投与量の適正化副作用の早期発見などが期待できます。

検査値印字による調剤薬剤師への活躍の期待が高まっているようなんです。

 

処方せんへ印字される検査値の項目

では、次に具体的に処方せんにどのような検査値の項目が印字されるのかをみていきましょう。

 

院外処方せんへは、基本的な採血の結果が印字されているようです。

主に、13から15の項目がメインとなっています。

血液化学検査(中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール)、肝機能検査(AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GT(γ-GTP))、血糖検査(空腹時血糖又はHbA1c検査)、尿検査(尿糖、尿蛋白)などです。

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※参照:北海道大学病院|院外処方せんに記載される検査値一覧

 

処方せんへの検査値印字の実際

処方せんへの検査値印字の始まり

2011年辺りから国立大学の付属病院を中心に、院外処方せんに検査値の印字をする取り組みが始まりました。

千葉大学医学部附属病院、愛媛大学医学部付属病院、岡山大学病院、京都府立医科大学付属病院、京都大学病院、北海道大学病院、福井大学病院などで行われています。

最近では首都圏の民間病院でも検査値印字が広がっています。

 

 

実際の処方せんにはどのような形で情報が記載されているのでしょうか。大学病院の院外処方せんを見本にみてみましょう。

検査値印字のある処方せんの見本1: 北海道大学病院

北海道大学病院では2013年9月下旬より地域保険薬局との連携の一環として、患者さんの検査値の一部について、処方監査に必要な情報として院外処方せんに記載しています。

記載されている検査値は過去3ヶ月以内に測定された直近の値です。

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※参照:北海道大学病院|院外処方せんの見本

 

検査値印字のある処方せんの見本2: 千葉大学医学部附属病院

千葉大学医学部附属病院でも2014年10月下旬より、患者さんの検査値の一部を院外処方せんに記載しています。

医薬品の添付文書の「禁忌・警告」に具体的に検査項目が記載されている薬剤と腎機能に応じた用量調節が必要な薬剤は、必要となる検査値のデータを薬剤ごとに印字しています。

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※千葉大学医学部附属病院|処方せんの印刷見本

 

処方せんへの検査値印字 今後の課題

医薬品医療機器総合機構(Pmda)の調査によると、病院から院外薬局への患者情報の提供について、臨床検査値を処方せんに印字・記載している施設の割合は5.1%でした。

疾患名を処方せんに印字している施設も3.3%あったほか、検査値をお薬手帳に印字している施設も9.2%あるようです。

この割合を見ると、処方せん印字をしている施設はまだ多くありません。

これには、電子カルテのバージョンアップとシステムの再構築が必要なので、導入コスト的に簡単には進められない、という理由があるようです。

※参照:独立行政法人医薬品医療機器総合機構(Pmda)|医薬品・医療機器等安全性情報 No.325

 

現状、処方せんへの検査値印字の取り組みは病院の自主努力とされているため、取組みを開始したいがすぐには難しいという病院も多いようです。検査値印字が一般的になるには、やはり国の支援は必須といえるでしょう。

 

おわりに

以前より、病院薬剤師と薬局薬剤師には、臨床的側面で経験値の差があるといわれてきました。

しかし、処方せんへの検査値印字の取り組みにより、疑義照会がしやすくなり、薬局薬剤師の患者さんへの貢献度は飛躍的に高まることが予想されます。

薬局薬剤師はチーム医療の一員であることを再認識し、今まで以上に薬剤処方の適切性をチェックする役割を担っていくことでしょう。

 

検査値印字により、薬局薬剤師への活躍の期待は高まっていくことでしょう。
あなたの薬局にもいずれ検査値印字がされた処方せんが来るようになるかもしれませんね。
薬局薬剤師を取り巻く世界は大きく変わり始めているんですね!

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