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薬の仕入れと在庫管理
薬局も販売業のひとつ。仕入れと在庫管理が日々の重要な仕事となります。
しかも、ほとんどの医薬品に使用期限があるため、不良在庫(デッドストック)に悩まされる事も多いです。
数年前の新型インフルエンザ流行時の事ですが、シーズンオフに大量のタミフルのデッドストックができてしまったというニュースは記憶に新しいところです。
デッドストックが生まれる要因
あまり使用される機会がない医薬品が処方された場合、患者が一人でも仕入れなければならず、以降使用する機会がないままデッドストックとなります。
これには、仕入の際にある一定数をまとめて包装する「最小包装」も起因しています。処方された数が10錠なのに、最小包装が500錠では仕入れる方も困ってしまいます。
また、特にデッドストックになりやすい薬の傾向もある様です。
先にあげたように、処方頻度が少ない割に最小包装の数が多い薬がまずあげられます。また、覚せい剤原料となる薬は、管理が大変で返品も譲渡もできないためそうなりやすいそうです。
さらに近年一般にも知られるようになった後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品の存在が取り扱う品目の種類をさらに増やし、指名される機会が少ない薬を増やす原因にもなっているそうです。
デッドストック解消への動き
デッドストックは、薬局経営における難題のひとつですが、それを少しでも解消しようとする動きあり、そのひとつがデッドストックの買い取り専門の業者です。
使用期限前である事と、旧包装・識別コード変更前製品以外であることなど、買い取りにいくつかの条件がありますが、少しでも減らしたい薬局にはありがたい存在でしょう。
また、薬局間で、デッドストックとなった医薬品を交換・売買する事も広く行われています。
特に最近はインターネットの発達でより手軽にできるようになり、売り手や買い手の橋渡しをするマッチング・サイトも産まれています。
患者が必要とする医薬品が常備されている事が、薬局の理想的な姿なのは言うまでもありません。
我々が安心して健康な生活を送れるのも、このような薬剤師の見えないところでの努力のおかげと言えるでしょう。
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