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薬局製剤 -調剤薬局の独自性 その1-

調剤薬局に転職する際、薬剤師の皆さんは「お給料」「時間」「人間関係」「通勤距離」などいろんな視点で活動されると思います。しかし、いざ入職してから「最初のイメージと違った!」「予想外のことが起きて薬局の雰囲気が変わった!」という話はよく耳にします。

そこで、調剤薬局業界全体の大きな流れになっている再編と淘汰のターゲットにならない
薬局について考えてみましょう。

日本全国に調剤薬局は5万4千軒あると言われていますが、大半が雰囲気が同じような構えをしていますね。そのために同質的な競合が起きてしまい、再編と淘汰の大きな波に飲み込まれてしまうんですね。

チェーン展開をしている他の業種を例にとると分かりやすいかもしれません。同じレストランでも、全国展開をしているレストランとミシュランの星の対象になるレストランとの差です。

それは「独自性」です。

今回は、シリーズで独自性を持っている薬局についてお話していきたいと思います。

薬局製剤を行っている薬局とは

薬局製剤とは、医師の処方箋がなくても薬剤師の判断のもとで調合販売できる処方による製剤です。

薬局製剤で使用してよいとされる薬は、厚生労働省で選定されています。効き目のよい定番の処方です。これを行うには、厚生労働省が指定する薬局製造業の許可を得ること。

薬局に一定の構造設備があって薬剤師の資格があることが許可の条件です。
平成21年1月27日現在、承認を要する385品目と承認不要の9品目の計394品目が薬局製剤に指定されています。

そして、承認を要する385品目については製造販売承認が、承認不要の9品目については、製造販売の届出が必要です。

では、どのような処方があるのか例を見てみましょう。

火傷や湿疹、肌の消毒と消炎に

【 処方 】 (100g中)

  • 日本薬局方 アクリノール、微末 1.0g
  • 日本薬局方 亜鉛華軟膏 99.0g

効能効果は、湿疹・あせも・かぶれによる潮紅です。患部の消毒と消炎保湿に有効です。
軽い傷や炎症に効果的です。

薬局で製造販売する場合、50gで1000~1500円で販売するケースが多いです。

風邪に

【 処方 】

  • 日本薬局方 アセトアミノフェン…………………………0.3g
  • 日本薬局方 dl一塩酸メチルエフェドリン散……………0.60g
  • 日本薬局方 エテンザミド…………………………………1.0g
  • 日本薬局方 マレイン酸クロルフェニラミン……………0.0075g
  • 日本薬局方 リン酸ジヒドロコデイン100倍散…………2.50g

乳糖などで賦形して1回量2g、1日3回毎食後

風邪の諸症状にたいする処方です。鼻水、鼻づまり、くしゃみ、のどの痛み、せき、たん、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和に。

これらは、1包につき100円前後で売られています。

 

薬局製剤とは、誰でも日常生活の中でかかる可能性のあるちょっとした病気に対処するために選ばれた医薬品類で、一般のドラックストアでは手に入らない薬局独自のお薬です。

しかし、最近は薬局製剤を扱う調剤薬局は以前に比べて減りました。手間もかかりますし、ドラッグストアには包装が鮮やかで一流メーカーが製造した薬がたくさんありますので、消費者目線からすると安心で見劣りしてしまうようです。とはいえ、ドラッグストアにはないちょっとした昔からある薬局製剤は一味違うのは確かです。

これらを、独自的に内在している調剤薬局は地域密着型ですし、調剤報酬以外の収入の確保も期待できますので生き残りやすいといわれています。

おわりに

これらの情報は、一人で就職活動して簡単には入手できない情報です。
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都内の調剤薬局に勤務中。

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