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薬剤師の薬学の知識があれば、アイデア次第で何だってできる【第3回】

かなり異色の経歴をもつ薬剤師・体内環境師の加藤雅俊先生へのインタビュー。いよいよ最終回です。

今回は、薬局開業 成功のアドバイスを伺うとともに、これまでの領域を越え、薬剤師がチャレンジするにはどうすればいいか薬学の知識を活かし薬剤師の仕事領域を広げる方法について伺いました。

加藤雅俊先生のプロフィールはこちら

 

薬剤師免許から離れ、学んできた”薬学の知識”を使う道を考えてみよう

――薬剤師で独立となると、やはり薬局開業を思い浮かべることが多いと思いますが、独立を考えている薬剤師へ、成功のアドバイスは何かありますか。

薬剤師としての知識があれば、薬局開業そのものは誰でもできると思います。ただ、難しいのは継続していくということ。長い間やっていれば、良いときもあれば、悪いときもある。利益ばかリを考えると短命に終わります。

【人のためになること×ビジネス】のシステムを考え、企業としてちゃんと経営ができないと、せっかく薬局を開いても、身を削るだけの自転車操業になってしまう。

よく経営相談も受けるのですが、どうやってお客さんを集めるのかという話をすると、薬剤師の皆さんはキョトンとしてしまう。薬局もサロンも、そこにウリ=”独自性”がなければ人は集まりません

失敗してやめてしまえば、失敗のまま。でも成功するまでやめなければいい。トライ&エラーして、どうしたらもっと上手くできるかを考えて、成功するまでやり続けてほしい。

薬局経営にしろ転職にしろ、仕事を辞めるときは理由があると思いますが、それを周りのせいにしているうちは、何をやっても同じことです。

どんな時も言い訳せず、見方を変えて考える。とにかく自分がやれることをやるしかない。

 

――薬局もサロンも、継続するための経営を考えること、とにかく自分がやれることをやりきる覚悟が必要ということですね。では、すべての薬剤師へのアドバイスはありますか。

薬剤師って、大学に入った時点で、資格のレールに乗ってしまっていますが、一度「薬剤師免許」から離れて考えてみては、と思っています。

薬剤師って、世間では薬を渡す人って思われているじゃないですか。薬局などで薬を袋詰めする人って、アメリカだとテクニシャン(※調剤技師)という職種があって、それは薬剤師の仕事じゃないんです。

厳しい言い方をさせてもらうと、薬剤師って国家試験で免許をとって、ほとんどはその資格で仕事をしているだけで、せっかく学んだ知識を使いこなしていないような気がします

薬学を6年も学んできて、大変な国家試験を突破して、薬剤師じゃなくてもできるような仕事をして、皆んなそれでほんとにいいの??と思ってしまいます。

しかも更新制じゃないから、一度免許を取ったら知識やスキルのアップデートをしなくても仕事を続けられてしまう。

これはアドバイスというよりも、僕が薬剤師の方々にお願いしたいことなんですが、まずは医師や他の医療従事者、患者さんのどんな質問にも答えられるくらい、たくさん勉強してほしいです。

薬剤師免許というレールの上に乗って、できるだけ楽に仕事をしていきたいという思いもあるのでしょうが、ぜひ、もっと良い意味で自分が常にワクワク・ドキドキするようなことをしていってほしい。同時に、どんなときでも常に考える薬剤師であることを切に望みます。

 

薬学の力で、これまでの薬剤師の領域を越えた仕事にチャレンジしよう

――耳の痛い話です。では、これからの薬剤師にはどんな発想が必要とお考えでしょうか。

薬学を活かして自分は何を武器とするかを、薬剤師はもっと真剣に考えたほうがいいと思います。

薬学では、薬だけでなく薬を飲む人間についても、すごく勉強しますよね。

例えば、薬学では「老化」について。筋肉の減衰、皮膚の機能低下、脱毛など、人間にはいろんな老化現象がある。

そこで、「老化」ではなく、目線を変えて「若々しくいられるには」にしてみます。これだとビジネスになります。今までの美容に医療的センスを取り入れる。

若々しく元気でいられる為には、筋肉運動、栄養、体のメンテナンスなどの対策をすればいいということがわかってきました。僕の場合はそれを事業展開しただけです。

老化防止=アンチエイジングなんですが、20~40代の若い人を相手に「老化を予防しましょう」といっても、その感覚はまだ遠くなかなか想像しづらいです。

そこで、その年代にはキレイになりたい、やせたい・部分痩せ・小顔・モテたいなど興味をひくキーワードを使います。こういった願いを叶えるにはどうすればいいのかを考えれば、ビジネスになるんです

薬学の知識を使って自由に発想し、多くの問題を解決できることが、薬剤師の強みなんですから。

 

――先生の話を聞いていると、薬剤師免許って何なんだろう…という気がしてきます。薬局勤務の薬剤師の場合は、どのようにして仕事の領域を超えればよいのでしょうか。

仕事領域を超えるといっても、薬局を辞める必要はなく、薬学の知識をそこにプラスすることでも、新たなフィールドは広げられるはずです。薬学のレールは様々なところへ繋がっているのですから。

薬剤師になる方は皆さんとても真面目です。頭の中の9割は医療のため、患者さんのために働きたいという思いがあるのではないかと思います。

でも「どういう薬剤師になりたいの?」と聞くと、「え !? どういう薬剤師って、言われても…」と驚かれます。

僕の役割は、そういった薬剤師のために、薬学をベースにしたこういう仕事できるんだよ!ということをいかに多く伝えていくかだと思っています。

今の薬局に足りない知識をつけ、地元密着で、薬とともにやってはどうだろう…実際、そういう考えをもとに僕のスクールに通っている薬局勤務の薬剤師もいるんです。

何度も言いますが、アイデア次第でまだまだ薬学の知識は活かせます

自分たちで「この患者さんにはどうしてあげればいいんだろう」ということを考え、薬学の力で、これまでの薬剤師の領域を越えた仕事にチャレンジする。

そんな目をギラギラさせた薬剤師がもっと現れることを期待しています。

 

ファーマシストライフ編集部(取材協力: 川端真弓 / 写真: 土佐麻理子)

 

加藤雅俊(かとう・まさとし) 薬剤師 / 体内環境師
大学卒業後、日本ロシュ株式会社(現在:ロシュ・ダイアグノスティックス)に入社し、研究所(現在:中外製薬研究所)にて血液関連の開発研究に携わる。プロダクトマネージャー就任後、全国の病院を見て回るなかで、医療現場の問題点に気づき、10年働いた会社を辞め起業。名古屋でリラクゼーションサロンを開業。その後、東京銀座にもサロンを展開しつつ、六本木に体内環境師養成学校を設立。予防医療に関する著書は累計販売数160万部以上。
※詳しくは JHT日本ホリスティックセラピストアカデミーをご覧ください。
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