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モーラステープによる光線過敏症を防ぐ服薬指導を

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いつ、誰に起こるかわからない重症化しやすい皮膚炎

紫外線が強くなる時期には、モーラステープによる光接触性皮膚炎、別名「光線過敏症」の患者さんが多くなります。

光線過敏症の発生の70%以上が紫外線が強い時期5月から8月に集中しているといわれています。通年で湿布が必要な患者さんにはこの時期だけ違う湿布剤使用の提案を行うのもよいかもしれません。

ひどい方では、モーラステープを貼っていた腕が2倍くらいに腫れ、手の甲までパンパンになってしまった例もあるくらいです。また、テープを剥がして何カ月もしてから症状が出る方もいますので注意が必要な湿布です。

モーラステープはベネフィットが高いものの、通常の皮膚炎よりも症状が重症化しやすいというリスクも高い薬のひとつではあります。また、「光アレルギー性接触皮膚炎」とも呼ばれるように、アトピー性皮膚炎や花粉症のように、誰にでも症状が出るわけではないものの、いつ、誰に起こるかわからない皮膚炎です。

モーラステープの副作用初期症状

確認までに、祐徳薬品がモーラステープ20mgの副作用初期症状の可能性があるとしてあげているのは以下のような症状になります。

  • ショック、アナフィラキシー様症状・・・呼吸困難、蕁麻疹、顔面浮腫
  • アスピリン喘息・・・喘鳴(ヒューヒュー音)、呼吸困難
  • 接触皮膚炎・・・カユミ、刺激感、紅斑・発疹・発赤
  • 光線過敏症・・・紫外線によるカユミを伴う紅斑、発疹、刺激感

発症を予防するのは薬剤師の服役指導が重要

薬剤師であれば服薬指導で必ず光線過敏症のことをお話ししますが、患者さんは普通のシップと同じ感覚でいる方が多く、お話しするたびに「えっ!そうなんですか?」と驚かれる方もいらっしゃいます。

ただ、こうした副作用は予防が可能なので、やはり薬剤師の服薬指導が重要な例ではないかと思います。

モーラステープ20mgの場合、出庫量が増えているものの発症数は減っていますが、L40mgについてはかえって増加しているという報告があります。

これに関しては、腰やお尻、太ももなど紫外線にあたることが少ない部位に対して、足首や腕など紫外線にあたることが多い部位への使用が増えたからだと言われていますので、その点も含めた服薬指導が大事ではないでしょうか。

モーラステープで指導するべきポイント

  • 貼付部に紫外線があたらないよう厚手の長袖や長ズボン、サポーターで覆うようにしたり、UVクリームなどを塗る。
  • 海水浴や炎天下では紫外線量も多くなるため、なるべく紫外線にあたる時間や回数を少なくする。
  • 剥がした後も1カ月くらいは、貼付部に紫外線があたらないようにする。

特に湿布を剥がした後は、患者さんも紫外線を気にしなくなるケースが多いため、繰り返しの服薬指導が大切です。剥がして1カ月以内に発症するケースは99%というデータもありますので、くれぐれも注意喚起を怠らないようにしたいものです。

また、気温が高くなる夏場だけでなく、紫外線量の多い5月から注意が必要なので、その辺の服薬指導もしっかりとしていきましょう。

モーラステープのジェネリック医薬品が発売されています。
ケトプロフェンテープです。ケトプロフェン「テイコク」、「SN」「トーワ」、「ラクール」、「三和」、「日医工」、「杏林」として発売されています。

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