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無菌製剤 -調剤薬局の独自性 その2-

シリーズで独自性を出している薬局についてお話しています。
今回は、その2の「無菌製剤」を行っている薬局についてのお話です。

診療報酬の改定のたびに無菌製剤処理加算に対する緩和や新設がなされています。
平成24年度には無菌調剤室の共同利用に関する省令改正が行われ、
平成26年度は麻薬、IVH,抗悪性腫瘍等の項目が新しく設けられました。

診療報酬の改訂で新しく設けられる項目や変更には注目です!
国の今後の方向性や方針がなんとなくみえてきますよ。

無菌製剤を行っている薬局

最近は、高齢化社会にともない、無菌製剤(注射剤)の調製を行う調剤薬局の環境の整備が進められています。これは在宅で治療を行っている患者さんへの注射剤です。

薬局の設備は大きく次の2つに分けられます。

  1. 薬局に無菌製剤を調製するための設備を必要とするもの
  2. 薬局に無菌製剤を調製するための設備を必要としないもの

設備とは、無菌室の中にクリーンベンチ等を設置する方式が一般的です。

1.の製剤は、

  • 患者がそのまま使用することを前提とした無菌製剤(注射剤)の調剤
  • 患者が使用時に混合することを前提とした無菌製剤(注射剤)の調剤

2.の製剤は、

  • TPN基本液とその他注射剤の混合(薬局で混合して投薬)
    ┗ 市販されている無菌の医薬品を、無菌バック内に滅菌された連結管等を用いて閉鎖系で注入し、調製した製剤
    ┗ 上記に該当しない調製した製剤(バイアル瓶内の凍結乾燥製剤を溶解液等で溶解した後、注射器で吸い上げ、それを基本液に注入する場合等)
  • 抗がん剤の混合(薬局で混合して投薬)
  • 粉末アミノ酸製剤等を生食に溶解させる等の注射剤の作成
  • バルーン式持続皮下注入器への薬液充填

となります。

病院内のような高度な無菌設備を設置するには、多額の費用と専門知識を持ち合わせた
専門薬剤師の協力がどうしても必要不可欠です。

調剤薬局では、限られた環境の中で何とかやりくりをしないといけなくなりますので、専門的な指導者がいない場合は、無菌調剤等に豊富な経験をもつベテラン薬剤師の指導を受けられるように病院等と連携して実地研修制度が受けられる環境があるところがお勧めです。

また、調剤薬局の調剤業務に将来性を見出せず、悩んでいる薬剤師さんにとっては専門性を身に着ける大きなチャンスであり、想像を超える強みになります。

これから高齢化社会を本格的に迎える日本にとって、在宅での治療に密着した調剤薬局が
患者さんに重宝されるのは間違いありません。そのような職場は、将来的にどんどんと発展していくでしょう。

おわりに

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都内の調剤薬局に勤務中。

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