漢方薬・生薬認定薬剤師という専門薬剤師認定制度についてご紹介します。その名のとおり、漢方薬・生薬について専門的な知識と利用に際しての能力・適正を有した薬剤師を認定する制度です。認定されれば、患者や医師に対して漢方薬・生薬に関するより専門的で実用的な情報の提供と服薬指導が可能となります。
漢方薬・生薬認定薬剤師は日本薬剤師研修センター(JPEC)という財団法人が制定した認定資格です。資格を得るには同センター及び日本生薬学会が実施する規定の研修を修了、試問に合格する必要があります。平成13年より実施され平成23年10月現在約2,300名が資格を有しています。
研修の内容は座学(講習会場で直に講習を受ける)・ビデオ集合(座学講習を収録したDVDを見て受講する)・インターネット研修(ダウンロード型eラーニング)のどれかによる9回の講義と、1回の薬用植物園実習からなります。また、3年毎に更新を受ける必要があり、その際に再度講習を受講しなければなりません。他の認定薬剤師と同様に、取得や維持に少なからず労力を要します。
主な仕事の場所は、漢方専門薬局、漢方薬・生薬系製薬会社及び卸会社、病院の薬剤部などです。漢方薬・生薬製剤の服薬指導の他、処方せんに基づく漢方薬の調剤・生薬の煎じをする業務などが主な業務となっています。
漢方薬は複数の生薬から構成されているため、ひとつの漢方薬で複数の症状に効果を示すという特徴があります。また、同じ症状であっても違う漢方薬が選択される事もあり、「病気を治す」ではなく「病人を治す」と言われています。従って、開発された医薬品と違ってその効果も条件により安定しません。最大限の効果を得るためには、服用にも経験に基づいた専門的な知識が特に必要とされるものなのです。医療の現場でも漢方薬を用いられる機会が年々増えており、漢方薬・生薬認定薬剤師が活躍する場所はこれからもどんどん広がっていくでしょう。






