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骨粗鬆症についての代表的な治療薬・作用

ご存知のように骨粗鬆症とは骨密度が減少して骨がスカスカになる病状です。
骨がスカスカですから、簡単に骨折してしまいます。

日本人の骨粗鬆症患者は、自覚症状のない未受診者を含めると、推計で1100万人超にも上ると言われていますので、骨粗鬆症は日本人の一番かかりやすい病気だとも言えます。

産婦人科などでは、骨密度を測定すると思いますが、骨密度が低いと骨粗鬆症になってしまいます。カルシウムなどのミネラル不足も骨粗鬆症の原因の一つですが、実は女性ホルモンの働きと密接に関わっています。

通常、女性ホルモンの働きにより骨密度も安定していますが、女性の場合は閉経後に女性ホルモンの分泌が止まってしまいますので、骨粗鬆症になるリスクが大きくなります。その証拠に、実に骨粗鬆症の80%は女性です。
更に、ホルモンの分泌バランスが変化する更年期以降の女性に最も多く、60代女性の3人に1人、70代女性の2人に1人が患者になっている可能性があるとされていますから、女性ホルモンとの関係性がかなり影響していると言えます。

特に高齢者の大腿骨の骨折は深刻です。
日本では大腿骨頸部骨折だけで5~7万件発生し、「寝たきり」の主な原因となっています。

最も深刻なのは骨粗鬆症と同時進行で起こる血管内の石灰化現象です。
女性ホルモンが低下して骨密度が減少すると、血管内でも異常事態が起きています。
通常、体内にカルシウムが十分に満たされていると、必要な時に必要な分だけカルシウムの貯蔵庫である骨が溶けて、血管から全細胞へカルシウム分子が流出していきます。
しかし、カルシウムの血中濃度が数パーセントでも変化してしまうと、副甲状腺が反応し、骨細胞に骨を溶かすように仕向けます。そして、ダムが崩壊したように一気に骨が溶け出してしまいます。そうなると、血管内に少しづつカルシウムが沈着してしまい、石灰化現象が起きます。

血管が石灰化現象を起こすと、虚血性心疾患や脳血管障害になる可能性が大きくなり、更には手足の冷えや麻痺・壊死などを起こし、最悪な場合には手足を切断されてしまいます。
その場合、病院では血管内にカテーテルを入れてバルーン治療などを行いますが、石灰化が激しい場合はドリルで石灰を削ったり、ハサミで石灰を切断したりします。

日本人が最もかかりやすいと言われる骨粗鬆症ですが、予防する為には骨密度をあげてカルシウムを骨に貯蔵しておく必要があります。

◆骨粗鬆症についての代表的な薬と作用◆

■ビスフォスフォネート系薬剤
骨代謝に働き、骨がスカスカにならないようにします。

■活性型ビタミンD
血中のカルシウム濃度を高めることにより、骨が血中に溶けなくても済むようにします。

■ビタミンK
骨の中のたんぱく質を活性化してスカスカになった骨を再生します。

■ カルシウム製剤
L-アスパラギン酸カルシウムとリン酸水素カルシウムが骨粗鬆症治療薬として有効です。

■SERM
ERα、ERβの受容体の働きを阻害して、骨吸収を抑制します。

■結合型エストロゲン
女性ホルモンとして働く「卵胞ホルモン薬」です。長期的服用で骨粗鬆症の予防になります。

■ 遺伝子組換えヒトPTH
副甲状腺機能亢進症の場合、骨の破壊が進みますが、テリパラチドの作用によって、骨の破壊を止めて逆に再生させます。

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