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  5. リテール(小売業)-薬剤師の仕事 in U.S.A.-

リテール(小売業)-薬剤師の仕事 in U.S.A.-

不況にあっても手に職、資格が強いのはアメリカも同じです。ベビーブーマーの高齢化、オバマケアの影響もあり、薬剤師の需要は今後も伸びそうです。

2014年4月のマネーマガジン「US News & world Report-Careers. Best Jobs」によると、薬剤師は全職業中第5位、ヘルスケア部門第3位の人気の職業です。

その薬剤師の就職先として多数を占めるのがリテール(小売業)。スーパーマーケット(雑貨/食料品販売)などを併設した大手チェーン薬局、例えば、ウォルグリーンなどがその代表です。

業務内容

 薬の処方

最近は電子処方箋が多くなってきましたが、ファックスや紙の処方箋もまだまだあります。  コンピューターへの入力は薬剤師以外のスタッフ(ファーマシーテクニシャン)によって行われます。ラベル表示、ボトルに入っている薬剤が処方箋と合っているか確認し、患者さんの薬歴、既往歴と照らし合わせ問題が無い事を確かめた上で患者さんに渡します。

医師/他の医療従事者への照会/依頼

処方箋に日付が無いという単純な確認もあれば、この年齢にしては用量が多すぎる/少なすぎるといった問題や、他剤との相互作用などについて電話やファックスで医師に確認します。

また、保険が効かないので他の薬に代えて欲しい!というような患者さんのリクエストを患者さんに代わって病院に行います。薬剤師としては、変更する薬の候補や保険適応有無を事前に調べ、病院側がスムーズに回答出来、少しでも早く患者さんに薬が渡るようにしています。

患者へのカウンセリング

患者さんにとって新しい薬を処方する時は、勿論その薬についての服用方法、副作用などの説明をします。

また、それ以外にも慢性疾患に対して服用されている薬や現病状を聞くなど、その患者さんの健康に関する全体像を把握し、患者さんのQOL向上に貢献するようにしています。(Quality of Life :生活の質)

1. 薬物療法マネージメント MTM(Medication Therapy Management)

患者さんへのインタビューやカウンセリングを通じて病歴、服歴(処方箋、OTC、サプリメント全て)、アレルギーの確認などを行い、問題点があれば医師にフィードバックし、個人個人に合った効率的な薬剤管理(総括的患者ケア)を行います。

数年前からリテール薬局でもこのMTM業務が増えました。この業務を記録化する事で保険会社から薬局に報酬が支払われるようになったためです。

このような薬局の取り組みは、重複する薬剤の削減、ER 利用率の減少などといった患者さんだけでなく保険会社の負担も減らし、全体として医療費削減に貢献しています。

2. OTCやサプリメントの提案

患者さんにとって、地域で一番近い医療従事者は薬剤師です。 医者にかかれない時や、軽い風邪やアレルギーなどの場合は薬剤師への相談が多くなります。その時に適切な薬を提案するのも薬剤師の仕事ですし、場合によっては緊急外来を勧める判断などもしなければなりません。

Prescriber(処方権保有者)としての業務

アメリカ全体(連邦)としてではなく、州別で薬剤師の業務や権限が決められています。

1. 予防接種

ここ数年リテール薬局での予防接種が大幅に増加しています。小児でも薬局でインフルエンザやMMRなどの予防接種ができますし、高齢者に対しても帯状疱疹などの予防接種を行います。その場合には薬剤師が処方箋を書き、接種します。

トラベルクリニックといって海外旅行前の感染症予防接種のカウンセリングを行い、必要な種類のワクチンを処方、接種します 。

2. その他

低所得者医療扶助として避妊具(コンドーム等)、緊急避妊薬(モーニングアフターピル)を薬剤師が処方する事ができます。

その他

スタッフ管理、売上げ/在庫/書類管理など

リテール勤務のメリット・デメリット

メリット

  • 地域密着性が強く、患者さんの身近で医療に携わることができる。
  • 薬局の中では薬剤師がチームリーダーであるので、ある程度自分の裁量で働く事ができる。
  • 平日も休みが取りやすい。
  • パートやフローター(Floater:人手不足の複数の店舗を廻るシフト)の募集も多く、職場復帰しやすい。

デメリット

  • 長時間(8時間〜12時間)の立ち仕事。
  • 土日祭日が休みでない場合も多い。
  • 給料は殆ど横並びで、新卒も経験者もそれ程差が無い。
  • 研修や勉強会などの機会が少ない。

給与・福利厚生

意外に思われるかもしれませんが、正社員の薬剤師も時給で働いています。しかし最近は、コストカットの煽りを受け、徐々に年棒制になってきました。週40時間勤務として時給から計算され、それ以上残業しても給与には反映されません。

2013年アメリカ労働省労働統計局によると、全米の薬剤師の年収は中間値が116,500ドル(1ドル104円として、1200万円程)、時給は56ドル(5800円)でした。

週30〜35時間以上勤務の場合は正社員となり福利厚生(保険、有給休暇)がつきます。 有給休暇は平均で3週間程ですが、勤務年数によっても変わります。

どんな人が向いているの?

一昔前の薬剤師のイメージよりも、さらに患者さんに接する機会が増えているので、薬の知識は勿論、コミュニケーション能力、コンサルテーション能力が求められます。

また、リテールの仕事は、薬剤師をリーダーとするチームワークですので、他のスタッフをまとめる力や、判断力、決断力なども他の職場より求められるでしょう。

就職方法

新卒は殆どの場合インターンから継続して雇用されます。それ以外の場合は、インターネットなどでの募集もありますが、最寄りの薬局に直接問い合わせるケースもあります。その場で正社員の募集がなくても、周辺店舗でパートやフローターとして働き始め、募集がでるのを待ちます。

日本からの就職となると、まず薬剤師免許取得から始まります。
日本で薬剤師資格を持っているならば、まずはFPGEE (Foreign Pharmacy Graduate Equivalency Examination – アメリカ国外で薬剤師免許を持っている人がアメリカで薬剤師として働くのに必要な試験) を受けるのが一番の近道でしょう。

リテール薬局にはこの試験を受けて薬剤師になった外国人が沢山います。また、アメリカで働くための労働許可証も必要です。

おわりに

これからの季節、全米のリテール薬局でインフルエンザの予防接種が始まります。これは数年前には薬剤師の業務ではありませんでした。

このように現在のリテール薬剤師は、薬の処方という従来の業務に加え、予防接種、総括的患者ケアといった地域住民のウエルネス(心身の健康維持・増進・予防)に直接携わる機会が大幅に増えてきています。

病院・医院が提供する医療サービスと一線を画すリテール薬局は、地域住民への医療貢献のポテンシャルが非常に高く、そのリーダーである薬剤師の仕事は、チャレンジングな反面今後益々やりがいがあるものになることは間違いないでしょう。

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